黒霊ホテル殺人事件
第4話
※この物語はフィクションであり、実在の人物、団体名等とは一切関係ありません。
※以下からの内容はネタバレを含みます。 推理が完了していない方はご注意下さい。
※読まれる方によっては、気分を害される内容が含まれている可能性もあるので閲覧にはご注意下さい。
Contents
あらすじ
志月の部屋の前で、ドアノブに仕込まれていた毒針で宇津木が死亡し、警察もかけつけた。
監視カメラの映像をチェックし、事件の一連の流れを確認。
過去に自殺したADのことについて、玲香から詳しく聞いた。
スタッフの仕事として、屋根裏部屋へ段ボールを運んでいる時、はじめはある違和感を感じる。
箱の中身を確認すると、そこには意外なものが隠されていた。
西樹が関係者の女の子たちに対して、トランプでマジック披露。
それを見たはじめの中で、すべての糸がつながった!
「謎はすべて解けた!」
志月のリアクション
騒ぎに気が付いて部屋から出てきた志月は、宇津木がドアノブの毒針で死亡したことを聞いて驚き、手に持っていたワイングラスを床に落とした。
警察がかけつけ、防犯カメラには怪しい黒ずくめの人物が映っていたと話はじめ、志月は宇津木を呼び出していない、自分が狙われていたとを主張。
西樹のつぶやき
宇津木は志月の部屋のドアノブで毒殺されたのを見て「どうせならあいつがワナにかかればよかったのに・・・」とつぶやいた。
防犯カメラの映像
事件前後の様子を防犯カメラの映像で確認。
黒ずくめの人物がドアノブに何かを仕掛けて立ち去る。
次に、志月が買い物袋を両手に持って現れる。
右手にカードキーを持って開錠し、そのままひじと足でドアを押し開けて中に入っていく。
それから志月とは反対の方向から宇津木がフラフラと現れ、志月が入った部屋のドアでカードキーをかざす。
その後、ドアノブを握った直後に膝をついて床にたおれこんでしまう。
そのまま映像を再生し続けると、画面の上部から絵上が現れる。
一堂百太
はじめは玲香から過去に撮影現場で自殺したADのことについて聞く。
彼の名前は一堂百太。
寝る間もなく現場で働いていて、居眠りしそうになると宇津木にいつも怒られていた。
噂では、亡くなった深松が一堂に言い寄ったが振られた。
タレント並みのルックスだったため、深松は相当入れ込んでいたが、振られてからはかなりキツく当たっていたという。
宇津木はその深松にベタボレだったため、一堂にキツくあたっていたと思われる。
一堂には彼女がいたから振られたという噂もあった。
屋根裏部屋の違和感
スタッフの仕事として、カメラマンの光山に荷物を屋根裏部屋に運ぶように頼まれたはじめと美雪。
その時、はじめは違和感を感じて、最初に見た時の写真と比較。
すると、写真を撮影した時にはあったはずの段ボール箱がひとつだけなくなっていた。
何かあると感じたはじめは、段ボール箱の中身を全て取り出した。
すると、段ボールの箱の隅には真新しいガムテープが貼ってあり、テープの下には箱を組み立てるためのホッチキスの針が側面にあり、向かい合う針が同線でつながれていた。
入れ替えマジック
西樹がお得意の手品で女の子たちを沸かせていた。
人に選ばせたトランプのカードを当てるというシンプルなものだが、不思議なのは最初はハズレのカードを見せられて、さっと撫でると当たりのカードに変わるのだという。
手品が得意なはじめは、その程度は簡単だと感じたが、そこであることに気が付く。
感想
まさかまさかの「謎すべ」が発動してしまいました。
これは予想外でしたが、トリックに用いられたのはおそらくアレで、二つの事件のどちらも同じ原理を使ったようで、同じ原理のトリックがこれ以上出せなかったせいでしょうかね。
犯人を絞り込むのはさほどむずかしそうではないのですが、問題のトリックのほうが少し情報を制限されているせいでわからないところもあります。
「謎すべ」が発動してしまったのでなんとか次のマガジン発売までには解きたいと思うので頑張ってみます。
高速少年の推理
シャンデリア落下トリック
深松の殺害に使用されたシャンデリア落下のトリック。
そのヒントとなるものがすこしずつわかってきましたので、整理して考えてみます。
まず、電気スタンドのスイッチを入れるとブレーカーが落ちて部屋が真っ暗になる。
これについては、各部屋のヒーターを入れっぱなしにしておき、電気スタンドをONにするとブレーカーが落ちるという仕組み。
はじめのこの推理については色々と物申したいことが沢山あるのですが、このことについては特に調査はすることなく進んでいるので、これで確定なのでしょう。
次に、シャンデリアをどうやって落下させたのか?
シャンデリアを調査したところ、以下のことが判明
・固定用のボルトのねじ山には新しめの傷がついているため、最近誰かが締めるか緩めるかしたと思われる。
・給電ケーブルが一度切断されてから再度つないだような跡があった。
・シャンデリアが吊るしてある天井に人が入れる隙間はなく、屋根裏部屋の床に固定用の金具が埋め込まれている。
・屋根裏部屋のシャンデリアの真上の位置に段ボール箱が積んであり、近くの壁にはコンセントがある。
・しばらくしてから屋根裏部屋の段ボールが一つなくなった。
・段ボール箱の中にはガムテープが貼ってあり、テープの下は銅線で両側面のホッチキスをつないでいる。
とまあこんなところです。
これはもう明らかに電気を利用しているとしか思えません。
段ボールの積み上げている向きと並び方を見ると、コンセントのある壁から箱が並べられて隙間なく積まれています。
そしてその中にはホッチキスをつなぐ銅線。
これらを並べると、隣あわせのホッチキスの部分が接触し、別々の箱がつながることになります。
壁から横に積まれた箱は三つで、ホッチキスのところも密着するように置かれています。
壁からふたつの箱の中には、はじめがみたような状態で銅線をつないでおく。
ちょっと意地悪だと思うのは、銅線が明らかになった描写ですが、恐らくあれは箱の反対側にも同じような仕込みがあると思います。
でないとこのトリックは成立しません。
そして、ちょうどシャンデリアの真上の位置にくる三つ目の箱の中には恐らくアレが入れられてたのでしょう。
それは・・・。
コイル
コイルは電力を起磁力に変換し、強い磁力を発生させることができます。
作り方は簡単で磁性の鉄心に銅線をグルグル巻きつけるだけ。
この状態にの銅線に電気を通すと、鉄心の軸方向へ磁力を発生させることができます。
「右ねじの法則」ってやつですね。
電気の力を磁力に変換することで、磁性の金属なら引きつけることが可能で、電流が流れている限りはこの力は働き続けます。
逆に、電流が流れなくなった瞬間に磁力もなくなり、引っ張る力は失われます。
もちろんご存知の通り、磁力というのはたとえ箱の中に入っていたとしても関係はないので隠すことはできますね。
ただ、これも本当はつっこみどころが満載です(^^;
そんなにうまくはいかないと私は思いますけどねえ。
それに、ひとつだけわからないことは、電流をどうやって流すのか?
近くにコンセントがあるじゃない!
とは言っても、はじめたちが絵上と段ボールを動かした時、特になんの動作もなく適当に移動しているだけ。
この時に特に何もないように見えるので、コンセントを指していたわけではなさそう・・・。
ここが最も謎で今のところわからないです。
ホッチキスの針を内側から外側へ二つ差し、そこから銅線を伸ばしていた可能性もありますが、コンセントに差し込むほど点き出ていればわかりそうな気がしますが・・・・。
もう少し時間をかけて考えてみます。
ただ、このトリックが大きなヒントになることは間違いないです。
はじめは最終的に同じ原理を利用したと言っていますので、恐らく宇津木殺害でも、電気か磁気の力を利用していると考えられます。
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部屋誤認トリック
宇津木の殺害は、部屋へ招いたというわけではなく部屋を誤認させていたようです。
この部分は、ギリギリで更新した私の推理があたっちゃいました。
ただ、はじめが言うように、彼らは長い間撮影をしてそこに止まっているので部屋を間違えるようなことはないようです。
これは一体どういうことなのでしょうかね?
最後に西樹くんのトランプが一瞬で変わる手品を見て、はじめが全てを見抜いているということは、やはり宇津木が毒針に刺された時は確かにそこは宇津木の部屋と思いこむものだったということ。
ここで考えたのは・・・部屋番号!
第3話のラストで、志月が出てきた時にドアの部屋番号がセリフに隠れて見えなくなっています。
そして第4話でも同じくセリフで隠れている。
これは何かありそう・・・・。
ここで磁力を使うとなると・・・
砂鉄・・・?
それともカードキーを強い磁力で書き換えたとか・・・・?
なんか違う気がする(^^;
途中ではじめと美雪の部屋が入れ替わり、玲香ちゃんが美雪のいる1055を訪れてしまうという場面がありますが、これも恐らくヒントなのでしょう。
これについてももうちょっとじっくり考えてみます。
志月の怪しい行動
気になるのは志月が落として割ったグラス。
この落とし方がかなりわざとらしいですし、ワイングラスで中身はビールのようにも見えます。
そもそも缶ビール類を仕事先で飲むのにワイングラスに入れるのでしょうかね?
跡から確認している防犯カメラの映像で見る限り、落としている位置にも何か意味がありそう。
証拠隠滅の行動なんじゃないでしょうかね?
その跡に絵上が現れてはじめは「ん?」となっていますが、これは絵上が現れたことに対してじゃなくてグラスのほうじゃないんでしょうか。
ただ、その意味は私にもよくわかりません。
簡単なように見えて意外と難しい(^^;
志月はちょっとおかしな発言ともとらえられるところがあり、その場面はドアの前ではじめと刑事が話しているところ。
「宇津木が倒れる前に黒ずくめの人物がいた」と話しているのに対して「俺が宇津木を呼ぶわけない」「携帯でも内線電話でも調べろ」と言っています。
このやりとりには若干違和感があるように思います。
はじめと刑事が黒ずくめの人物のことを話しているのに対し、なぜ志月が宇津木を呼んだという話になるのでしょうかね?
決定的ではないですが、おかしなことを言ってるように思います。
最後に、ちょっとだけ思いついた部屋の誤認トリックを書きます。
これまで、部屋を誤認させたことは予想していましたが、「志月の部屋を宇津木の部屋だと思い込ませた」とずっと思っていましたが、もしかしたらこれは逆なのかもしれません。
前回の記事で、雪鬼伝説殺人事件の雲沢なつきコテージ誘導トリックと同じ手口かと思いましたが、このホテルは長い間宿泊しているのでいくら手前の部屋番号を変えていても間違えるとは限りません。
どうやって可能にしかたは今は置いておいて、志月の部屋を宇津木の部屋と思わせたのではなく、宇津木の部屋に志月がいる可能性もあるんじゃないかなとも考えました。
けどちょっとそっちのトリックのほうが難しいかな・・・。
とりあえず今の段階ではこれくらいが限界です。
しばらく考えてからなんとかひねり出して推理記事を来週までに更新しようと思います。
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