
金田一少年の事件簿R(リターンズ)
人形島殺人事件
第1話
ネタバレ感想
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古来より人の姿に似せて作られた「人形」は時として不思議な力を宿す。
そうした人形は持ち主の想いが「障り」を起こすとして人と同じように供養を必要とした。
人形を供養する自社は日本各地に存在するが、東京からそう遠くないところにあるこの島もその一つ。
この島で年に一度行われる「人形供養祭」には全国から大勢の人が訪れる。
それぞれの想いを秘めた「人形」とともに・・・。
※以下からの内容はネタバレを含みます。
内容・あらすじ
授業中に居眠りをするはじめは教師の朱鷺田に起こされ、社会科研修室に呼び出される。
逃げようとしていたところを、美雪に無理やり連れて行かれる。
あまりの成績の悪いはじめだが、先生のお願いを聞けば逃げ道を考えてもいいと言われる。
そして、手渡されたのは意味不明な文字が羅列した一枚の和紙。
それは、亡くなった祖母の遺品の人形から出てきたものだという。
祖母は人形造りをしていてよく人形をくれた。
そして、実家に帰った時にその人形を手渡され、母から祖母が亡くなる間際まで、朱鷺田にこの人形を渡さなければ、朱鷺田の手で着替えさせてほしいと着替えも用意していたことを聞かされる。
その日、人形を持ち帰った朱鷺田はさっそく着替えさせようとしたが、着物の中から折りたたまれたその和紙が出てきたのだという。
はじめの名探偵としての噂は聞いていた朱鷺田は、その暗号解読を依頼した。
暗号解読はまず不自然なところを探す。
存在しない漢字や、濁点がついているところに普通なら目が行く。
一文字だけがアルファベットなのも気になる。
「この暗号は書かれた意味や読み方は関係ないんだ」
そう言ってすぐに暗号を解読してみせた。
朱鷺田が何日考えてもわからなかった暗号。
それがそのままの意味ならば、これはどこかの「島」でそこに行けということ。
その島は、朱鷺田が幼い頃に祖母に連れられて行ったことがあるという。
もちろん朱鷺田はその指示通りに島へ向かう。
そして、旅費を出すからはじめと美雪にもついてきてほしいと頼まれる。
その島は伊豆の沖にある島。
美雪の幼稚園頃の友達が島に住んでいて、今でも年賀状やメールでやりとりをする仲。
いつか遊びに行きたいと思っていた美雪は、今回の件でついてきたいという。
それをきっかけに、島へと向かうことになった三人。
しかし・・・。
張り切って自分で計画を立てていた朱鷺田は、30分も遅刻。
はじめのケータイに電話があり、朱鷺田は急な身内の不幸があって行けなくなったと話す。
宿などの準備はしてあるから大丈夫、終わり次第向かうとのことだった。
こうしてまたはじめと美雪の二人旅となった。
フェリーに乗ると、奇妙な三人組に遭遇。
それは、謎の売れっ子覆面作家「ペルソナドール」
そう話して近づいてきたのはいつき。
謎多き人気作家のおっかけ取材で来たのだという。
付き添いで来ているのはミステリー雑誌「月間クイーン」の記者・星坂花梨。
周りを見渡す金田一。
同乗している客はみななぜかくらい表情をしていた。
雨野影近
詩村瞳
人形供養のために離島を訪れる人はワケアリに決まっている。
今度はそう話して近づいてきたのは剣持。
何かの用事で来ている様子だった。
はじめは、自分たちがきた理由を聞かれて、暗号が書かれた和紙を見せる。
もちろん剣持のその文字の羅列の意味がさっぱりわからなかった。
感じの意味は関係ない。
重要なのは感じが示す縦と横、二つの数字。
漢字の縦線の数と横線の数は、五十音の表の縦と横の数字を示す。
そうすると・・・。
「言」は「ひ」
「苗」は「と」
そうして出来た文字を続けて読むと・・・。
ひ
と
が
た
じ
ま
に
い
け
「そう、俺たちが今向かってる『火吐潟島に行け』と、そういうメッセージになるんだ!」
だが、これを書いた奴の目的は一体なんなのか!?
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感想
第一話はほぼ予告通りでした。
そして、やはり怪しいのは教師の朱鷺田。
フェリーに同乗していたペルソナドールとかいう三人組も超絶怪しいですが、これは正体を明かしてはいないのでなんとでもなりそう。
というか、なんとでもなるということは、電話をかけて行けなくなったと話していた朱鷺田が被っているという可能性も十分に考えられる。
朱鷺田の怪しい部分は今の段階でも他にもあり、まずはじめに暗号解読をさせて、さらについて来いとまで言うのは相当怪しい。
さらに、年に一度行われる「人形供養祭」がちょうど行われるタイミングだとすると、もうこれは朱鷺田が仕組んだとしか思えない。
はじめに「行けなくなった」と話す朱鷺田のコマは背景が黒。
これは、他の作品でも傾向が見られるパターンで、犯人、もしくは何か怪しい行動や、その時にいつ場所が明かせない場合に背景が黒になっていることが多い。
吸血桜の時にも、序盤から冬部が出てくる度に背景は黒くどんよりしていました。
もちろん、これを利用した
ミスリードも可能なので騙されないようにしたいです。
けど、朱鷺田が怪しいことこの上ないことには変わりませんが・・・。
他の同乗者の雨野と詩村ですが、よく見ると二人ともカバンを大事そうに抱えています。
それは、見るからに人形が入っていそうな雰囲気。
ただ、人形島に向かう人が抱えている荷物=中身が人形という人間心理をついた偽装も可能なので、思い込みは禁物です。
今回の事件としては、かなり金田一らしさが出ている感じなので非常に楽しみです。
ただ、最後の暗号の目的や、それを書いた人物の意図などから考えると、やはりアイツの顔が頭をよぎってしまいます。
いつきも剣持も最初から同行しているので、そこそこ苦戦する事件だとすると、アイツが手を引いている可能性はなくはないかもしれません。
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