
「吸血桜殺人事件」
推理・予想・犯人・トリック①
金田一少年の事件簿「吸血桜殺人事件」第2話終了時点での推理記事
転落事故に関わった生徒は何人?
第1話の冒頭にあった男子生徒の転落事故らしきシーン。
これは、いじめがエスカレートし、男子生徒が誤って転落死したのでしょう。
最終的には他のいじめをしている側の生徒が数人手で押したことで転落している。
その手をよく見てみると、右手が三つ、左手がひとつ。
つまり最低でもそこには三人の生徒がいたことになる。
奥から二番目の右手は特に指が細くて長く、手の開き方からも女子生徒の手のように見える。
三番目は左手で二番目と同じ開き方をしているので同一人物の手なのだろうか。
左右の手の大きさが少し違うように見えるのでもしかしたら四人いたのかもしれない。
ただ、人が物を押す時の行動として、男子が右手、女子が両手、男子が右手、で押した。
とすると特に違和感はないのでやはり三人だった可能性が高い。
虎元勝男のマスクの秘密
何かしら怪しげなマスクをした男性ですが、このお方は、料理人の北屋敷が見せてくれた写真に鬼方の隣に写っている医者なのではないかと思う。
そして常につけているマスクは何のためなのか?
色々と考えてみたのですが、気になったのは食事を部屋でとっていたこと。
最初は口元を見られたくないから?とか、食べているところを見られたくないから?とか考えていましたが、もしかして、あおのお方はアレルギー体質、つまり花粉症なのでは?
ちすい桜を見るのは好きなようですし、食事が終わったことを知らせに来たところを見ると声に問題があるわけではない。
ただ、あの食堂は窓が全開でした。
桜の花粉にアレルギー反応を起こしてしまう虎元は、食事のためにマスクをとるのも嫌だし、食事に桜の花粉が混じってしまうことも嫌がったのではないでしょうか?
ただ、例えあの場でマスクをしていても食堂であれだけ風が入ってきていれば、服にも大量に花粉が付くので、部屋に花粉を持ち帰ることになってしまう。
花粉症の方はよくわかると思いますがアレルギー源となる花粉を密閉された部屋に持ち帰ってしまうと、後からかなり大変なことになってしまいます。
しかし、後から虎元が花粉症なのではないか?ということを裏付けるかのような場面が出てきます。
部屋での食事が終わり、そのことを知らせに来た時の虎元を見てみると、驚いたことに、食堂で着ていたカーディガンからVネックのセーターに着替えているではないですか!
これは、食堂で服についた花粉を部屋に持ち帰らないために、部屋に入る前に着替えたと考えられるのではないだろうか。
これらのことから、現時点では「虎元は桜にアレルギー反応を起こす花粉症」であると推測し、そのためにマスクをしているのではないかと予想します。
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ちすい桜はなぜ紅い?
漫画の中なのでどのように紅いのかはわからないのですが、作中で「血のように紅い」と言っていることから、ほんのり紅い程度ではなく、ほんとに真紅の桜なのかなと思います。
ではなぜ桜が紅くなったのか?
普通に考えて、桜の色が1シーズンで突然変わることは考えられません。
元々そのような色だったのなら何も問題ありませんが、北屋敷が話しているように、鬼方の起こした猟奇殺人事件の後から突然変わるというのはありえない話。
ただ、地域や個体によっては桜の花の色が違うことは、日本人なら誰でもおもっていることだと思います。
桜とは違う話になりますが、「朝顔の花の色はなぜ違う?」とい疑問は、小学生の自由研究などでよく取り上げられている題材で、その結論は、土質であったり、酸性雨の影響であったりと色々言われているようです。
この「朝顔の花の色はなぜ違う?」という疑問についての答えは、それぞれの個体が持つ遺伝子によるものと、育つ環境によるもの、つまり先天的な要因と後天的な要因の両方が関係しているようで、一概には言えないようです。
その理論が桜でも同じなのかどうなのかはわかりませんが、あのちすい桜が紅くなる直前に、花の色に影響する何かがあったことは確かなわけです。
それが、「鬼方が死体を埋めていたから」と言われていいるようですが、それだけではあまり納得できるようなものではないですし、オカルトすぎます。
鬼方がなぜ死体を埋めていたのかもよくわからないですし、診察日誌になぜ「今年の桜は紅く・・・」と書いていたのかもよくわかりません。
しかし、もしかしたら、素人が聞くとオカルト的な話にも聞こえるこの事件も、医者である鬼方からすれば、「死体を埋めると桜が紅くなる」ということに、何か科学的根拠があってやっていたのかもしれません。
だとすると、その目的は、「ただ桜を紅くしたい!」ということだけで、「その為には人間の死体が必要だったから殺して埋めた」というだけで殺人を犯していたとしたら、まさに鬼畜です!
ただ、ここまではあくまで後天的な何かがあったという考え方にしかすぎませんが、考え方をひっくり返して、先天的、というか根本的に変わった可能性もあります。
「以前に植えられていた桜の木とは種類が違う」
という可能性もなくはないと思います。
どれくらいの大きさなのかはわからないのでなんとも言えないのですが、桜の木を植え変えたかもしれません。
だとすると、診察日誌に「今年の桜は紅く・・・」と書く理由もうなずけます。
たとえ鬼方が猟奇殺人を犯し、日誌に「今年の桜は紅く・・・」と書いていたとしても、それは「死体を埋めたから紅くなる・・・」と書いてあるわけではないので、直接関係があるとは限りませんからね。
では仮に桜の木を植え変えていたとして、そこまで紅い桜はあるか?
答えは・・・
ありました!
その桜の名前は「寒緋桜」
寒緋桜
主に台湾に山桜として自生している。
日本では沖縄に自生している。
ネットで調べて実際の写真を見てみましたが、相当紅いですね!
桜は樹齢が若いほど紅く、樹齢が老いていくと色が薄くなり白っぽくなるようですが、そんな赤みがかった桜の色とは比較にならないほど紅いですね。
見た目では桜とは思えないような色です。
もしかしたら、この夜桜亭にある桜もこの「寒緋桜」なんじゃないでしょうかね?
元々そうで、事件より前は色が薄かっただけか、それとも植え変えられたか・・・。
普通の桜が死体を埋めた後から紅くなった、と考えるよりは、そっちのほうが自然な考え方なような気がします。
鬼方の診察日誌
北屋敷の話の中で回想のようなコマで鬼形の診察日誌が描かれている。
その上の段には
桜が咲くまでにあと一か月。今年のちすい桜はきっと血のように紅く咲き誇るだろう。
楽しみでならない。
これは確実によみとることが可能だが、気になるのはその下の段。
そこにもわかりづらいが何かが書いてある。
これを拡大して見てみるとなんとなく文章がわかる。
その内容は
・・・咲くのが待ちどおしい。??にさいても
・・・・・・・・・夢?砂を見る。
・・・・・・・・・・・・・愛?たいものだ。
という風に見える。
その意味も分からないし、この回想が正しいのか、この日誌の現物がまだ残っているのか、それによってはこれより以前の日誌の内容は、過去の事件の真相を解明する大きなヒントになりそうな気がする。
藍染オーナーは何をしていた?
一見すると、ただ単純に何かを思いながら桜を見ているようにしか見えません。
それを目撃した金田一が「藍染オーナーだよな?」と言っているところは気になりますが、あれはどう見ても藍染オーナーだし、他の者が変装する理由はないはず。
ただ、後ろ姿なので実際に金田一が藍染オーナーだと確認したわけではない。
第2話の記事でも書いたように、斧田殺害に使うトリックがアリバイトリックだとすれば、藍染オーナーの犯人説が上がってくることになり、金田一に桜を見る後ろ姿を見せたことは何かのトリックを使って可能にしていたことになる。
可能性はゼロではないが、殺人を行うには高齢すぎて藍染犯人説はかなり薄いと思う。
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斧田は殺害時の様子
まず犯人はドアをノック。
斧田が出てきたところを刃物で腹部を刺す。
しかし、この後!
斧田は「助けて」と叫んでいる。
これはただ助かりたいがために無我夢中で叫んだだけか?あるいは誰かに向かって叫んだのか?犯人に対して命乞いをしたのか?
この場面を見て、ある仮説が思い浮かんだ。
最後のコマを見てみると、部屋の窓は開いていて、そこから見えるくらいの位置に斧田が血まみれで倒れている。
「助けて」と叫んでいるコマでも、その体勢の感じから、刺された後に振り返っているように見える。
つまり、それらのことから、斧田はドアの前で刺された後に、振り返って窓の方へ向かい、その途中で力つきた、もしくはトドメを刺されたのではないだろうか。
そこで、「助けて」と言ったのはただの命乞いの可能性もあるが、もしかすると、窓の方へ向かって叫んでいた。
つまり、窓の向こうに見える、桜を眺めている藍染オーナーに助けを乞うように叫んでいたのではないだろうか。
しかし、斧田の叫びもむなしく、風が吹いていて、距離も離れている藍染には届かず、力つきてしまった。
それか、藍染は気付きはしたが、どちらにしろ致命傷を負った斧田は力つきた。
だがそうなると、藍染は犯人を目撃した可能性が出てくる。
しかし、藍染は犯人と同様に、斧田に恨みを持っていたために、そのことを誰にも言わない、なんてのも面白いかもしれない。
ただ、こうしてちょっとした場面から色々と推測したり、想像していくことは楽しいのだが、こういった誰も見ていない、犯人と被害者しかわからない描写にある情報は推理に関係ない場合がほとんどで、惑わされてしまう要因になるので、突飛な妄想は禁物。
雪鬼伝説殺人事件の雲沢殺害の「いや~!来ないで~!」と言っている場面がいい例で、あのシーンを見た時には誰もが雲沢に近づく雪鬼の姿を想像したはずだ。
あれがまさか湖の水のことだったとはね(^^;
そのようなことが多々あるので推理と推測は違うということを頭に入れておかないとまともな推理が進まなかったりします。
ミステリーの中で読者に対して情報を制限しすぎるとアンフェアと言われてしまうのですが、逆に読者がわかっていて金田一にはわからない情報があるというのも、そのことに気がついていない金田一にやきもきしながら見るだけになるのでそれもできるだけないほうがいいわけですね。
蟻地獄壕殺人事件ではそれがあったので途中から面白さは半減でした(^^;
作中では、犯人以外には、「斧田が何者かに刺し殺された」という事実が残るだけなので、読者としても素直にそれだけを受け入れておいたほうが混乱しないので、この場面のことは忘れましょう(笑)
斧田がただ死んだってだけです。
殺害時の様子は犯人以外は誰にもわかりません。
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